ヒューリスティクスもアルゴリズムだ(理不尽な進化_増補改訂版より)

「理不尽な進化 増補新版」
吉川浩満 ちくま文庫

単行本刊行当時、うっかり図書館でかりて読んでしまい、これは買うべき本だったな、と思った一冊。文庫化を機に購入。連休後半、丁寧に再読しました。

「心理学の読み物などではアルゴリズムとヒューリスティクスが二つの対照的な方法として紹介されることがある。(中略)
実際には適応主義のヒューリスティクスはアルゴリズムの一種であるし、自然淘汰のアルゴリズムもヒューリスティクス的な解決を行うことがある。」(P.238)


という箇所などは、当時はさらっと読んでいたけど、今読み直すと霧が晴れたような気持ちになります。その他「ポップサイエンスにおける中傷効果」などの記述は、いまだに竹内久美子の諸作が、それなりに読まれてしまっている状況を思うと、なんとも複雑な気持ちになりました。

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