以前お伝えしたように、長野県特別支援教育ICT活用推進担当者会では今年度、3つの領域の研究を相互に関連付けながら進めています。
その中でも中邑賢龍先生と赤松裕美先生を講師に招いて進めている「重度重複障害」に対する研究は、県が主導して進めているというだけで、注目に値すると思います。
前回の講義に続いて、今日はついにH養護学校での授業研究会が実現しました。
中邑先生が特別支援学校に訪問して、重度重複障害の児童の授業に対して直接指導するというのは大変珍しい事(のはず)です。
こんな事例検討が実現するとは、特総研に残るか、長野に戻るかを考えている頃には想像もしていませんでした。感慨深いです。
結論から言うと大成功の1日であったと思います。そもそも体調管理自体が難しい子たちですから、今日この日に予定通り2事例も授業を見せてもらうことができたこと自体が、まず奇跡のように思います。
授業の写真を公開することはできませんが、反応の捉えにくいお子さんと一対一で向き合い、じっくり授業を進める自分の姿を、一切飾ることなく全て見せてくれたお二人の先生には感謝しかありません。初期のコミュニケーションが成立しているかどうかも不確かなお子さんの授業を、ありのままに見ていただくというのはかなり勇気がいることです。
このような授業を提供してもらえたのは、お二人のプロとしての覚悟はもちろんの事、授業の課題を共有し、支援を共に考えることで、信頼関係を築いてくれたブロックリーダーのK室先生の日頃の取り組みも大きいです。
授業研では、先生方から本質的かつ大事な質問がいくつも出て、問題意識が共有されている事が実感できました。