過去の総集編的要素もあり、なおかつ「その後」や「これから」が丁寧にまとめられた、見応えのある内容でした。
観た方はお分かりの通り、長野県を拠点にとても大きな変化を起こし続ける奥田先生の姿には、尊敬とか感動とかの言葉では語り尽くせない感情が湧いてきます。
信州ABA研究会の顧問をしていただけていること、各校でのコンサルが行われていること(まだまだ回数を増やしていきたいですが)、僥倖というのはこういうことを言うのだと思います。
しかし、これは「長野県は恵まれている」というレベルの話ではなく、応用行動分析学を正しく学び、実践に活かそうとする姿勢があれば、等しく同じことができるはずなのです。
奥田先生が取り入れる手段については、突飛だとか個性的だとか(確かに、自分を含めて学びの浅い人間にはなかなか思い付かないのは事実ですし、その道の大家でも「どうやったら思いつくの」と訊かれたというエピソードも伝わってきますし)、その新奇性ばかり目立って語られがちです。でも、実際にコンサルを受けた人はわかるのですが、徹底的に理論に忠実です。ですから提示される支援の改善の方向も
「澄んだ目で見ればこれが最短距離」
であることは、取り組んでみればわかるのです。そしてほぼ外れません(というか、僕がコンサルを受けた事例は完全に先生の指導通りでした)。
まさに、魔術ではなく、技術。
マジックではなく、ロジック。
終盤のアクセンチュアの方の
「障害がシビアだったのではなく(受け入れる企業の)環境がプアだったのだ」
や、奥田先生のスポンジの例え話は、胸に迫るものがあります。
できることなら内輪でウォッチパーティーやりたい気分です。