ここ数年で最も深い学びを得た一冊。
タコの知性、人間とは別の「心」の発生について考察する一冊。
タコはおよそ5億個のニューロンを持ち、それはおおむね犬と同じ程度の数だ。
つまり、一般的に我々が想像する以上にタコは「賢い」。
しかし、タコの場合そのニューロンの3分の2は「足」に分布している。
我々は「脳」と「身体」を対にして考えがちだが、
彼らは「脳が身体」であり「身体が脳」なのだ。
身体と発達の関係を考えながら、手探りを続ける我々(誰だ)にとって、
全てを「一般的なヒト」のアナロジーで考えてしまう偏狭さに警鐘を鳴らしてくれる。