書籍紹介

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水内豊和先生の新刊:インクルーシブ社会の障害学入門

今日は新年度初出勤。そんなタイミングで、いつも大変お世話になっている水内先生の新刊「身近なコトから理解する インクルーシブ社会の障害学入門 ー出雲神話からSDGsまでー」が届きました。柔らかなカラーの表紙をめくると、伊藤美和さんの素敵なイラストと共に、インクルーシブ社会の実現に向けての視点が、水内先生の新鮮な切り口・語り口で綴られていきます。「社会」を構成...
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新年度準備にどうぞ

こっそり撮影。いや、きちんと断ろうかとも思ったんですが、そうなると「この本の著者なんで...」とか説明するのも、いやらしい感じがしてですね。この時期全国どこの書店でも展開されているとは思いますが、教育書フェア。長野県では最もメジャーな書店、H安堂では、各店でそんなコーナーが設けられていて、お馴染みの「エデミテ」も並べてもらってます。代表が在住するT市では平...
その他

分解した要素を結合すれば、総体となるか

大学生の頃に読んだ高橋悠治の著書を、古書で書い直している。再刊なり文庫化なりを待っていたが、まったくその気配がないためだ。 氏の著書のどこかに「フルートの音を、吹きはじめの音、持続音、減衰音などのパーツに分解し、それぞれを合成音声で作り出し、繋ぎ合わせて再構成しても同じフルートの音にはならない」という趣旨の文章があったような記憶があり、それを探してい...
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視覚支援は、支援の基本

昨日の続き。「構造化」はともかく「視覚支援」「絵カード」「AAC」なんて繋がりで原稿依頼がきたら、断るわけにはいかないですよね。どの項目も力を入れて書いたのですが、こと「視覚支援」については、特別支援教育に限らず、そもそも支援の基本である、というメッセージを込めました。 最近だと、ABAの話なんかが出るとすぐに「特定の手法を押し付けられる」みたいに過...
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特別支援教育の実践情報に寄稿

いつもお世話になっている明治図書の「特別支援教育の実践情報」。4/5月号の特集「基礎知識&注目ワード」で「構造化」「視覚支援」「絵カード」「AAC」についての解説を書かせていただきました。1ページの中のそれぞれの成立の背景、理論の概略、実際の活用方法について具体的に描くのは結構大変な事でした。まあ、なんとかやりきりましたが、さて。それにしても、自分以外の執...
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本を整理整頓すると、知りたくなかった事実に出会いますよね

来年度の事業に向けて、職場の作業環境を片付けをしているんですが。職場と自宅に散っている特別支援教育関連書籍や、そもそも特総研から戻ってきて開けることもできていない教材・教具のダンボール箱なんかを開けて、分類して、棚に収めてなんてことを仕事の合間にやっておりました。まあ、写真にあるような事態に気づいて、「あ、ああああー」ってことは起きますね。 ただ、良...
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実践みんなの特別支援教育:4月号ふろくは、なんと手帳!

みなさん、書店で手に取られましたでしょうか?実践みんなの特別支援教育さんは、これまでにも4月号には何度もドロップレット・プロジェクト関連の付録をつけてくれている、大変変わったありがたい存在。今年の付録はなんと、井上先生と代表の連載をきっかけに誕生した「みんなのミニマム手帳」!(担当デザイナーさん命名。「みんミニ」と略してね!ってことで)紙面の都合でまるまる...
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生命は「対話」を求めている

「法治の獣」は長野に戻った4月に買った。正直「買おうかどうしようか」と迷ったが、表題作のいわゆる知性を持たないのに、あたかも罪と罰の概念を理解しているように振る舞う獣が、なぜそのように振る舞えるのか、という魅力的な設定には抗えず買った。昨年の年間ベストSFにも選ばれるほどの注目作となるとはその時は思いもしなかった。 正直、これをすんなり読めるのは、あ...
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増刷:「1人1台」端末で特別支援教育が変わる!

1年前に出た書籍「1人1台」端末で特別支援教育が変わる!が、増刷されたということで、2刷目を出版社様が送ってくださいました。全国の先生方の実践が、とても丁寧にまとめられている1冊。1年経ちましたが、変わらずお勧めです。
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連載最終回:実践みんなの特別支援教育3月号

紹介遅くなりました。敬愛する井上賞子先生と、楽しくやらせていただいていた連載もついに最終回。毎回、編集部のT郷さん、編集デザイン担当のF村さん、を加えた4人で楽しく誌面作りをさせていただきました(脱線を繰り返し、時間軸もあちこちにいく話題に、F村さんは地獄だったと思います!)。これまでにない面白い切り口、と言えば聞こえはいいが、ある意味大胆にすぎる切り口を...
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「絵で見て」に不思議な動き

いや、一過性の物とは思うんですけどね。今週になってから、何故かこの記事が大変読まれておりまして、週の閲覧数が500を軽く超えてるんですね。で、当ブログの人気記事のトップに。あれ?と思ってAmzonの順位を見に行くと、学級経営で4位、障害児教育で27位。もうそろそろ発売から2年になろうとしている中、ありがたいことです。出版については今年は色々動きがありそうな...
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人間の実存、それ自体への攻撃

日本SFが誇る大傑作、雪風シリーズは以前にもちょっとブログで触れましたが、1984年に第一作「戦闘妖精・雪風」1999年に第二作「グッドラック」2009年に第三作「アンブロークンアロー」2022年に第四作「アグレッサーズ」と、毎回10年以上のブランクが空くシリーズなので、最新作を読む前に、復習のために全作再読しました。そして改めて、とんでもない作品だな、と...
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実践みんなの特別支援教育2月号

うっかり告知忘れていました。井上先生との連載も、残すところ後一回。今月号は、代表のこだわりのテーマ「そんな発表、本当に必要?」(意訳)。いろんな研修会で言っている「教員にとって授業の座りをよくするためだけの個人発表の連続は、待ちの時間が長すぎて、行動上の問題を誘発するだけ。所詮昭和型授業」という意見を、やんわりと楽しく示せたと思っています。代表と井上先生の...
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ことばの不自由な人をよく知る本

中川信子先生の新刊。裏表紙にDrops。紙面では、コミュニケーションシンボルの例として、DropTapと一緒に大きく取り上げていただいてます。
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冬に読んだ本1:「発達障害の人には世界がどう見えるのか」

2022年の夏に読んだ「科学から理解する自閉スペクトラム症の感覚世界」(著:井出正和)は、このブログでも紹介し、幸い多くの人に「買いました!」反応をいただきました。ASDの感覚の問題の実態について、臨床分野から最新の知見を踏まえて説明してくれていた本書は大変な力作だったので、井出氏の次の本はなかなか出ないだろうと思っていました。が、12月に結構あっさり出ま...
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11月29日:明星大学で講義#1

さて、岩手から戻って1日おいて火曜日。朝6時台の電車に乗って、東京に向かいました。魔法のプロジェクトで知り合って以来、仲良くさせていただいている佐々木敏幸先生の招聘で、明星大学で特別講義の機会をいただきました。佐々木先生については、以前にも書籍を紹介しましたね。自閉スペクトラム症のある子の「できる」をかなえる! 構造化のための支援ツール 個別編自閉スペクト...
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「黙って観る」なら、やっぱり佐野ちゃん

本当はこんなに実績のある先生を、いつまでも佐野「ちゃん」なんて呼んではいけないんですけど...。失礼お許しを。昨日の記事の続き。「実践情報」の特集は「アセスメント」代表は、重度重複障害のお子さんの観察の視点ということで、中邑賢龍先生たちの名著「黙って観るコミュニケーション」の考え方を端的に解説する文章を書かせてもらいました。この依頼が編集氏から来た時に「代...
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12月号が届いて気づくもうすぐ師走

今月発売の特別支援教育専門誌に、2誌原稿を書かせていただきました。 「実践みんなの特別支援教育」は井上先生との連載、絶好調。敬愛する川上康則先生にも読んでいただけているとの事で、これ以上ない喜び。そして、「特別支援教育の実践情報」の特集では、なんとなんと...(続く)
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障害者が真の力を発揮する、その理由

レビュー3回目。一応最終回。自分が「そして、よみがえる世界。」を読んだ時に、作者氏の視点が信頼できるな、と感じたのは、障害当事者がある場面である力を発揮できる理由を説明した箇所です(発売前なので、ぼやかした表現、すみません)。ステロタイプなフィクションでは、視覚を失った分、聴覚がとてつもなく敏感であるとか、その逆とかといった、能力を失った分、別の感覚が研ぎ...
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「そして、よみがえる世界。」の読みどころ

昨日に引き続き、西式豊氏のデビュー作「そして、よみがえる世界。」について。ご縁あって、幸運にもゲラの段階で読ませていただくことができました。SFの世界では、障害者が遠隔技術(や他のテクノロジー)を使い、身体的な限界を突破していく話は、それこそハインラインの「ウォルド」の昔から多数存在しています。かつて信州カンファでも語らせてもらった通り、かつては、そのよう...
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西式豊氏の「そして、よみがえる世界。」支援に関わる人には特にお薦めしたい、極上のエンターテイメント

ミステリーファンはチェックしないわけにはいかない、第12回「アガサ・クリスティー賞大賞受賞作」3日ほど出張に出ていたので、今日手元に届きました。 カバー折り返しの紹介文を引用。医療テック企業、SNE社が開発した脳内インプラント<テレパス)によって、介助ロボットや仮想空間<Vバース>でのアバターの直接操作が可能となり、身体障害者の活動範囲が大幅に拡大し...
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「絵で見て」発売から早1年半ですが

最近はAmazonのランキングとかを確認することは、それほどないんですけど。たまたま「絵で見て」の障害児部門ランキングを見たら、なんと今日の時点で71位にいました。学級運営だと7位。こういう本て売れるのは春先だと思ってたんですけど、コンスタントにご購入いただけているようで、本当に感謝。本の寿命は意外に短いし、ランキング外になってしまうと、見つけてもらいにく...
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ヒトはそれを「発達障害」と名づけました

タイトルが出色。Webで読んで、これは良い作品だなあと思っていたのですが、リアル書籍になったので予約注文。キャラクターの設定やデザインもとても良いです。みんなが集まるような場所に、そっと置いておきたい本。
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空白と虚無との戦い「ブランクスペース」完結

1巻はこれ以上もなく完璧な物語。とんでもなく不穏な空気を醸し出しつつ2巻へ。2巻の展開は予想を裏切る拡散ぶりで、どこに転がるのかと不安に。そして先日出たこれが最終巻。基本的に短い漫画が好きなので、このくらいが丁度良いです。個人的には。 想像力だけを味方に世界と立ち向かうという点では、ある意味これは「裏映像研」。しかもこちらでは、その味方が敵にもなるリ...
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読書の秋というけど、秋はどこだ

夏が終わって冷房を止めた翌日に、冬が来るってどういうことなんだ。という感じの日本列島です。 ハードボイルドというには優しすぎる探偵、アルバート・サムスン。本当に久しぶりにシリーズ新作がでました。短編集ですけど。最高傑作と言われる「沈黙のセールスマン」はそれに合わせて新しい表紙になりました。とにかく杉田比呂美さんの表紙が大好きなので、そちらも買ってしま...
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雪風と綾波ですでに

ちょっと前に、こんな記事を書きましたが、特別支援教育関連本とは違って「おお、そんなに支持されている作品があるのか、では読んでみよう」とはならないのが、このブログで取り上げるSF関連書籍。その記事で「中心的なアイディアや小ネタをいろいろな作品にパクられていますが」と書いているんですが、おそらく最大の「元ネタにされた」事例は、某アニメでしょうね。だって、戦闘妖...
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下山真衣先生の新刊:知的障害のある人への心理支援

このタイトル、おっと待ってました、って方も多いのでは。お世話になっている信州大学教育学部の下山真衣先生の新著です。下山先生といえば、先日紹介したこちらの本でも訳を担当されていますし、今話題の件でセミナー配信に関わっておられたり、本当に超ご多忙と思います。でも、こういう本当に「いつ時間あるの?」って方に限って、逆に日々の研究成果を着実に世に出していかれるんで...
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矢吹駆、11年ぶりの帰還(間もなく)

昨日画伯に「今月、矢吹駆シリーズの新作出るよ」と伝えたら、「うおおお、まじかー」と電脳空間越しにもわかる興奮の返事をいただきました。同好の士がいるのは嬉しいことです。 笠井潔の「矢吹駆シリーズ」11年目の新作。第一作「バイバイ、エンジェル」から42年(!)の第7作。 自分がリアルタイムで読み始めたのは第4作の「哲学者の密室」からなので、そこから...
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「わたしのおんなの子ノート」完売

みなさまにご好評いただいていた「わたしのおんなの子ノート」。本日めでたく2度目の完売となりました。2019年の信州カンファ会場で販売したものがあっと言う間に売り切れ。その後増刷をしたのですが、対面イベントの無い状態でも3年でまた完売となりました。しばらく増刷の予定はありませんが、いずれ何らかの形で復活させたいと思います。ご購入くださったみなさん、あ...
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悲しすぎる程の海外有識者発言コンプレックス

今日は東海カンファでした。詳細はまた別の記事で書くとして、大嫌いな「予測することが困難な時代」云々言説に対して、初めて突っ込んだのですが、受け止められ方はどうだったのか、悩ましいところではあります。 しかし、少なくともこのページに書かれているような『子供たちの65%は将来、今は存在していない職業に就く』だの『今後10年~20年程度で、半数近く...
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