毎年恒例の振り返り記事です。
2021年から始めたこの振り返りも、今年で5回目。
激動の1年でしたが、みなさまの応援のおかげでなんとか無事最終日まで辿り着きました。
今年もおつきあいください。
それでは、はじまりはじまり〜。
1〜2月
毎年のことですが、1月、2月は一見目立つ活動はほとんどなし。
しかし、毎年ドロップレット・プロジェクトにお付き合いくださっている皆様には予想がついたことと思いますが、ここから先の怒涛の製品ラッシュのための準備期間でした(本職も忙しかったけどね)。
3月
3月1日、DropTapの無償提供版のインストール数が100万本に達しました。
僭越ながら「きっとこの日が来ると信じていました」と書いた通り、意外ではありませんでしたが、わずか3年で達成したことは、誇って良いと思っています。
そして3月21日には新しいアプリDropToneのクラウドファンディングが開始されました。
ここからしばらくはDropTone祭。
2019年から取り組み始めた「インクルーシブ楽器の開発」プロジェクト。
絶対に失敗できないチャレンジの開始でした。
4月
DropNewsがDropNews V2とDropNews AIという二つの形態で復活。
おかげさまで運営も順調で、なんとか来年も続けられそうなコンテンツになっています。
そしてDropToneのクラファンは、DTMステーションの記事での紹介、アドバンテージ・ルーシーによるイメージソングの公開と、予定通りに進行していき、なんとかゴールも見えてきました。
5月
DropToneのクラウドファンディングが、ネクストゴールの目標額も達成して無事終了。
6年に渡る、しぶとい粘り強い取り組みが、最後の1年半で一気に実現に向かっていったこの時期の諸々が、今後の自分をずっと励ましてくれるように思っています。協力してくれた鈴木さんはもちろん、KORG社のみなさん、アドバンテージ・ルーシーのお二人のような、この企画がなければ直接に相まみえる事はなかったであろう方々とのご縁。そしてテストモニターをしてくださった、肢体不自由教育における高い専門性をもつ全国の先生たち、そして実際に試してくれた子供達。本当にありがとうございました。
6月
DropToneがついに発売開始。そして同時に教育部門の1位達成、ハーモニー8の発送完了と、今年前半の締めくくりをしっかり行なった6月でした。いやあ、よく働いた。
7月
昨年に引き続き、今年も「DropKit教材クリエイターカンファレンス」を開催しました。
今回はなんと学研さんを会場に1日みっちり学びました。
少々中身がマニアックになりすぎたので、今後は内容をもうちょっと初参加者にも優しい方向に調整しようと思います。そんな意味でも、今年後半にDropKitオンラインでやってくれた某氏の講座は貴重でした。
8〜9月
毎年研修会講師が多い時期ですが、今年はこれまたびっくりするくらい多くて、なかなかハードな時期でした。公私両面から、あまり地元を離れっぱなしにするわけにもいかない立場なので、研修会はそこそこ遠方でも日帰りで組むことが多く(宿泊費までは出せない主催者さんも多いので)、そこは体力的にもヘビーでした。
でも自宅を起点にしたとしても、私鉄と新幹線の接続が良ければ、東京まで2時間を切って行ける現状は、昔のことを思えば本当に楽になりました。
ちなみに、新幹線に乗る回数はいつも通り多かったのですが、毎年頻繁に遭遇している
「自分が予約した席に他人が座っている」
というトラブルが、今年はなんと1回しかありませんでした!
何気にこれが1番のニュースかもしれません。
10〜11月
昨年はこの時期にDropTap Proの発表があったのですが、たった1年で「あっきー」こと鈴木さんが次の大ネタを提供してくれました。
DropTapが大幅ヴァージョンアップ。ついにiPhoneに対応しました。
」
が。主著者である山田先生が視覚的支援を当たり前の支援としてやっていることがよくわかる、素敵な1冊になりました。
そして11月22日は「ICT×インクルーシブ教育セミナー」
これは間違いなく今年の山場。すでにブログでもnoteでも詳細な記事にしたので、付け足すことはあまりありませんが、間違いなく日本における教育とAI活用実践の交差点のど真ん中に立つ先導者・鈴木先生の佐藤牧子先生には全く頭が上がらない姿、非凡な発想と論理的な授業展開、を目の当たりにできたことは大きな学びでした。
それを自分なりの視点にまとめてnoteで伝えることができたので、今後はそれをベースに論を深めていきたいと思っています。いや、貴重な機会をいただいたものです。
そして、11月29日には山口県で研修会。
こちらはまだブログ記事にしていませんが、山口の素敵な先生たちのおかげでついに全県踏破完了です。
山口の楽しい思いではまた改めて記事にしたいと思います。
12月
今年もいろんな出会いの機会に恵まれた1年でしたが、最後の12月は格別でした。
Apple本社でアクセシビリティ部門のシニアディレクターを務めるサラ・ヘルリンガー氏が来日し、DropTap活用の現場を見てくれたことは、ゴリミーさんの素晴らしい記事、内田先生の差配による素晴らしい視察内容と相まって、30余年の活動の総括とも言える経験になりました。
そして12月13日には、日本教育工学会 SIG-SEで講演。
ここでは「特別支援教育におけるICT活用の未来」というテーマで話をさせてもらい、久々のほぼ完全新作100枚スライドでのぞみました。「ICT×インクルーシブ教育セミナー」で得た確証をベースにかなり尖った話をしたつもりですが、おかげさまでそこそこ良い評価をいただきました。こちらも「ICT×インクルーシブ教育セミナー」のまとめ同様、来年の講演等でより内容を深めていきたいと思いました。
そして12月最後の大ネタはもちろん
「DropKit」に再生専用のPlayer版が登場
です。これでドロップレット・プロジェクトの大看板アプリDropTapとDropKitの両方がiPhoneに対応したことは大きな飛躍だと思います。
そして、12月末DropTapのGIGAスクール端末への無償提供数は112万本という驚異的な数字に達しました。
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昨年の出版ラッシュに比較すると、アウトプット数自体は少ないですが、6年を費やしたプロダクトのリリース、定番アプリの対応プラットフォーム拡大、そして変わらぬ多くの人との出会いと、これまでの視点をアップデートするような対話の数々。本当に充実した1年間の活動でした。
特に今年は、自分たちが作り上げて来たものを通して、実際にそれを使ってくれたり、視点を共有してくれている人たちとの、少々照れる言い方ですが「人と人」の交流が深まったように感じています。
例えば、DropToneの最強応援チーム、通称DropToneシスターズのみなさんが、スイッチラボや教育工学会に姿を見せてくれて、長野の若い先生たちと交流しながらモノづくりをしたり、一緒に笑ったり、代表の講義を応援してくれたり。そんな姿を見せてもらうと「仲間」が広がった実感に胸が熱くなるのは歳のせい?いや、それもあるかもしれませんが、それだけではないでしょう。
とにかく、ドロップレット・プロジェクトは、これからもそんな仲間のみなさんの期待を裏切らないよう、常に現場の先生たちと共に育っていくチームであり続けます。
さて、お約束の同じセリフをまた今年も。
「今年の成果は、それ以前に取り組んできたことの結果」です。
昨年同様、今動いている「次の事」はここには一行も書いていません。
昨年の振り返りで来年は早々に「あれだけの活動をしながら、こんな物まで作っていたのか!」と驚いていただけるであろうものが控えています。と書いた答えはDropToneでした。
来年も早々にまた大きな製品が控えています。
いや、冗談抜きで今年後半は本当に大変でした。というか過去形ではなく年明けにまたハードな交渉、さまざまな事務処理と原稿書きが待っています。
でも心に「Tap! Tap! Tap!」を鳴り響かせて頑張ろうと思います。
また来年もどうか、ドロップレット・プロジェクトの活動にお付き合いいただきますよう、お願いいたします。
それではみなさん、どうぞ良いお年を。


