文章力について:その6_たましいの場所

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2013年3月13日の記事転載より転載します。
昔から同じような事書いてますね。
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早川義夫の本は、ずーっと昔に
「ぼくは本屋のおやじさん」
を読んだきりだった。

ミュージシャンを辞めて、本屋を始めたところがいいな、と思っていた。
なので、また音楽活動を始めたことに関しては、全く興味がなかった。

「たましいの場所」が、文庫になったので、買った。

文章を書く事には、自分なりにこだわりがあって、いつも分かりやすく、読みやすく書きたい、と思っている。
なので、読点や文章量の配分には気を遣っている。
逆に、そういうことにこだわっていない風な、文章に憧れる。

この間、母を見舞いに病院に行ったら、母が一緒に食べたいけど、私は食べられないから、よっちゃん、ふだん、ラーメンばっかりで、美味しいもの食べてないだろうから、ごちそうしてあげるわよと言って、いいよって断ったのに、何度も言われ、お金までくれたので、お母さんの薦めるお店に、うちのと食べに行った」
(早川義夫「たましいの場所」P82)

胸を掴まれた感じがして、何度も何度も読み直した。
なんなんでしょう。
上手くない文章のように思うのに。

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