こんなに頑張ってもダメなのか、という話

よほどの洋楽ファン(古い言い方)でも、おそらく知る人は少ないバンド、Blue In Heaven
定期的に「CD再発されてないかなー、配信に入ってないかな」とチェックしていたが、
ついに今日、Apple Musicの配信に入っていることを発見(登録されたのはいつかは知らない)。
おそらく今でも彼らのことを覚えて、定期的にチェックなんてしていたのは、世界でも数えるくらいしかいないだろう。ネットで検索しても、このバンドの詳しい情報はほとんどない。
デビューから数枚のシングルが素晴らしい出来で注目され、満を持して1stアルバムが出たのが1985年。
当時のアナログ版のジャケも凝っていたし、日本盤にはちょっとした仕掛けもあって、注目されていた。
しかしその内容は、ファンであることを自称する自分から見ても失敗作。

結構いい曲揃いなのになぜ失敗作なのか。それはまたどこかでゆっくり(と言って2度書かれないのがこのブログ)
注目されたデビューアルバムが失敗したバンドというのは、そこから挽回することはとても難しい。
Blue In Heavenはその後方向転換をして、2ndは少しワイルドなロックンロール調になった。
これまた佳作だったが、売れなかった。
良い曲をいくら書いても報われないというのは、凡俗には想像もつかない苦しみで、かつてはるか離れた極東の少年の心に刺さり、こうして40年経ってもそれが残り続けるような曲を書いてもそうなのだ、というのは「それでもこうして人の心に残ったのだから素晴らしい」などと、おそらくアートとは一切関係のない人が言いそうなセリフでまとめて終わりの話ではないと思う年度末。

40年前のBlue In Heavenのみなさんを救うことはできませんが、
とても良い曲なので、配信入りを記念に、1曲目だけでも聴いてあげてください。
彼らの名曲「Sometimes」

Blue In Heaven – All The God's Men (1985) New Wave, Post Punk – Ireland
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