封印再度、再再度

森博嗣は潔く「金のために」書いている作家で(本人がそう言ってるんだから間違いない)、その金は自由を得るための金である。
きっちりベストセラーを出して自由を得た森博嗣は、さまざまなしがらみを切り捨てることに躊躇がない。だから「自由をつくる 自在に生きる」などの書籍は「こうありたい」と思う者を惹きつける。

でもね。
それらも結局「かなりスタイリッシュ」なだけの、自己啓発本にすぎないんじゃないかと思ってしまう時もある。

すれっからしのミステリファンにとっては、「金」のために書いた「売れる話」の最高傑作
「封印再度」
にこそ「〇〇に過ぎない」とは言わせない、圧倒的迫力がある。

もう20年前の作品だけど、この時代にしか生み出され得なかった本格ミステリの極北。

封印再度でWHO INSIDE

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